サッカー育成指針
~ピッチの内、外ともに自分で判断し、行動できる選手を目指して

育成の最大の目的は『個』を育てることであり、育成のコンセプトは、『長期的視野に立ち将来のトッププレイヤーを育成していく』という目標に向けられたものでなくてはなりません。

その時その時だけの一時的な盛り上がりだけになることは避けなくてはなりません。最終的な大人のサッカーに求められる多様性に対応するスキルを身に付けるのが、育成年代に最も必要なことです。
目先の勝利にとらわれず、魅力的なサッカーを伝えることが、子供たち一人一人の可能性を広げていくことにつながります。

そして、選手一人一人の個性に目を向けた中で、その年代にあった段階的な部分目標を設定し、その年代に適した環境を提供すること、それらが子供たちにとっての魅力的なサッカーであり、一流選手になれなくても、生涯を通してサッカーが好きである基盤をつくってあげることになります。

これが育成に必要とされる最も重要な考え方であり、日本サッカーの将来につながるものとなります。

育成の成果はなかなかすぐに結果が出ません。プロ選手になり、頂点を極めるのは一握りの選手です。
そういった選手を育てることが指導者の評価であることは間違いありません。それはジュニア年代から関わってきた指導者の評価であり、ある特定の年代の指導者だけの評価ではありません。

しかしそれだけでしょうか。関わった子供たちがサッカーを続けていること、そのことも我々指導者の評価に値するのではないでしょうか。

コーチという言葉は、もともと目的地まで人を運ぶという語源からその名がついたとされています。我々の仕事は、その多くの子供たちが抱いている『夢』をかなえてあげる役割を担っているのです。

それぞれの年代で追求すべきプレーの質にアプローチし、そして子供たちに適した環境を提供する。それが長期的な育成のステップを一つ一つ上がっていくことにつながり、子供たちがつかむ、指導者が目指す、本当の勝利であると考えます。